2017年7月11日火曜日

腰痛の原因は腰にもあるよ。


from久保田隆介



こんばんは。



最近は、
腰痛の原因は腰にはないとか、
怒りやストレスの影響が強いとか、
いろいろなことが言われていますよね。



そういった部分に関しては、
自分もまだまだ知識不足、
検証不足なことが多々ありますので、
まぁなんとなーくで読んでもらえたらと思います。



まず、
運動学的に
“腰痛の原因は腰にはない”
って言っている人。

例えば、
胸椎の可動性が悪い、
仙腸関節や股関節の可動性が悪い、
重心移動の感度が悪いなどなど、
いくつかの要素があるとします。

で、
腰が悪いわけじゃないから、
腰以外を治療しないと…。

って、
この類いの説明は便宜上自分もよくしますが、
果たしてどうなのでしょうか?

そもそもそれだけ動作に対する阻害因子が
たっぷりある中で、
“腰だけに負担がかかって痛みが出ている”
のだとすれば、
むしろそれだけの阻害因子がありながらも
制御がかからずに動き続けてしまったという意味では、
腰も異常かもしれませんよね。




あとは、
怒りやストレスが影響するという情報に
持論もなく100%感化されてしまって、
“腰痛の原因は腰にはない”
って言っている人。

カラダのことって、
何でも逆説的に考えてみると
おもしろいですよ。

じゃぁ、
怒っている人はみんな腰痛かっていったら、
それもまったく違いますよね。

“ストレス”っていうとあまりにも
幅が広過ぎてしまいますけど、
とりあえず一般的な“精神的ストレス”だとして、
(だとしてもそれも幅が広過ぎますけど)
それもメンタル的にダメージ受けてるっぽい人が
全員腰痛かっていったら、
まったくそんなことはないですよね。




けっきょく、
“腰痛の原因は腰にはない”とか言っても、
巡り巡って腰もちゃんと悪いんですよ。


これもまた、
“原因”とかいう言葉が邪魔をしている良い例です。


治療家でもトレーナーでも、
理科が苦手なのは論外だけど、
国語が苦手な人もちょっと困りますよね。




辞書的にね↓

要因:主な原因。また、物事の成立に必要な因子。

誘引:ある作用を引き起こす原因。(←特定的原因)

原因:ある物事や状態をひき起こすもと。(←幅広い)

素因:ある結果を生ずるもと。
   その病気にかかりやすい素質。(←w)




つまり、
素因っていうのは関連要素すべてに使えそう。

で、
要因と誘因に関しては、
その説明に原因という言葉が使われている以上、
原因という要素の部分集合的要素であるということ。

で、
原因っていうのもけっこう幅が広くて、
直接的要素ではありそうだけど、
決して局所あるいは単一要素に限定されそうな
辞書的解釈にはならなさそう。




つまり、
原因が何か?
というのは断定が難しいということ。

特に身体のことを思考するにあたっては。

要因や誘因に近しいであろうものを
推測することはできたとしても、
断定するなんてどうやったって不可能なわけです。



だから、
“当院では症状の原因を見付けて、
根本改善を目指します”

なんて書いてあった日には、

お前は神か!!

って言いたくなるわけです。



っていうのは嘘です。

セールスコピーだということくらい理解しています。笑




とはいえ自分はやはり、
そのトラブルの構成要素あるいは関連要素は
推測あるいは検証することができても、

原因なんて到底、
断定することも否定することもできないと思っています。





そして冒頭に挙げたように、
可動性が保たれているのであれば、
「なぜそこだけ制御(抑制)されなかったのか?」
という疑問を持つことだってできます。


仮に腰以外にも原因があったとしても、
自由選択的に腰に症状が出るわけではないと思うので、
その中でなぜ腰に症状が出るのかという検証が
あまりにも疎かであるという点からも
目を背けるべきではないと思います。


何より、
原因が何であれ、
最終的に腰という部分が症状を出す受け皿に
なってしまっている以上、
腰だって“原因の構成要素の一つ”ではあるということです



つまり、
“腰痛の原因は腰にもある”ということです。



“腰痛の原因は腰にはない”

っていうのをやたら肯定してる人っていうのは、

「その場にはいたけど俺はやってねぇよ!」

って言って責任逃れしているのと同じね。



意味、わかりましたか?笑




だからけっきょく、
“腰痛の原因は腰にはない”って言っている人も、
SNSのおかげで数え切れない程見かけるんですけど、


持論で言っているのか?

受け売りで言っているのか?

見る人が見ればわかっちゃいますから。





まぁこういったことの理解にしても、

文献を理解するにしても、

文章を書くにしても、

もちろん国語力も必要であれば、

何より身体のことについて考える時の
“発想力”っていうのが、
非常に重要になると思います。




だからね、

基本的な考え方(←思考の仕方という意味)とか、

イメージすること自体の慣れとか、

そういった部分ができていないのに
セミナーとか行きまくっても、
なんだかもったいないことになってしまいますし、

何よりもったいない人であればある程、
それに自分で気付きにくいんですよね。




もちろん行く中で磨かれたら良いですし、
何の努力もしない人よりは100倍マシですけど、
もしそこ(=思考力)を磨く方法がもしあるのであれば、
成長スピードが一気に加速すると思いませんか?



“治療とトレーニングの融合実践会”のスクールでは、
何より“発想力が磨ける”というのが、
他のセミナー等にはない特徴だと思います。


本気でスキルアップしたい人は、
お気軽にご相談くださいね♪
therapy.trainer.f@gmail.com










0 件のコメント:

コメントを投稿